個人的に気になっていた喫茶店のイノダコーヒに行ってきました。気になっていた理由としては、2つあって、1つ目は、コーヒー喫茶店の有名な老舗の事業譲渡の件をニュースで知ったこと。2つ目は、コーヒーのメッカは京都と北海道で、その中でイノダコーヒは昔ながらのコーヒーを提供しているという情報を聞いたためでした。
1つ目については、2022年にイノダコーヒが後継者不在で株式を売買したというニュースを目にしましたが、それに対して多くのイノダファンからの反応を目にしたことがきっかけでした。周囲からは「イノダの味はどうなるの?」「あの味はもう飲めなくなってしまうの?」といった声を目にすることで、イノダコーヒがファンからとても愛されていることを知り、一度行ってみたいなと思ったことが、初めのきっかけとなりました。今後の状況はそれこそ変わってくることもあるかもしれませんが、イノダのコンセプトは引き継がれていくということなので、すぐに変わるといったことはないのではないでしょうか。
2つ目については、以前コーヒー豆店を経営されている方とお話しし、「昔ながらの味を提供している喫茶店」について伺う機会がありました。地域では、先ほど述べた京都と北海道で、京都の喫茶店の一つとして挙げられていたのが「イノダコーヒ」でした。時間の都合上色々と訪問したかったのですが、今回行けなかった喫茶店については、次回以降の楽しみにしたいと思います。「昔ながら」という味をどう表現するかですが、深煎りのコーヒーをネルドリップで抽出する→苦味とコクを主体に、酸味・甘みを感じることのできるコーヒー、をイメージしてもらえれば良いと思います。最近ではシアトル系コヒーが由来の浅煎りのコーヒーもずいぶん日本に定着したように感じますが、一度昔ながらの深煎りネルドリップのコーヒーを味わってみたいなと思っていたことが今回の訪問の背景でした。
今回訪問したのは、イノダコーヒ本店、京都市内の烏丸御池駅から徒歩で少々歩いたところで営業されています。京都へは新幹線で行きましたが、京都駅近くにも2店舗営業されていましたが、駅付近はやっぱり人も多く、八条口支店を通りかかったところ、すでに10名ほど入店を待っている方がいたため、本店へ向かうこととしました。
本店は、八条口支店ほどの混雑具合ではなく3名ほど入店待ちだったので、入店は15分ほどで入ることができましたが、気づけば私の後ろには7名ほど列ができていました。さすがの人気に驚きました。
私が案内されたのは旧館の座席でした。新館も休館もレトロな雰囲気の建物で、この雰囲気が好きでイノダコーヒに来る人も多いだろうと感じました。店舗数は他の多店舗化しているコーヒー店と比較すると決して多くはありませんが、一方で、だからこそこういった世界観を大事にして営業されているんだろうなと思いました。
注文したのは、創業以来提供しているという、「アラビカの真珠」。モカをベースにしており、香り、コク、酸味を絶妙にマッチさせているという一品でした。飲んでみた感想としては、「しっかりコクがあって、飲みごたえがある」という印象で、アメリカン(コーヒーのお湯割り)とは対極にあるようなコーヒーともいえると思います。さらにブレンドの醍醐味ともいえると思いますが、さまざまな産地の豆の特徴が複雑に絡み合っていて、「アラビカの真珠」の味を構成しているんだなと思います。
コーヒーもフードも色々とメニューがあったので、次回もまた行きたいなと思っています。関東では、東京大丸支店、横浜高島屋支店があるようなので、こちらに足を運んでみたいと思っています。